私の今のポートフォリオ
しばらく更新をサボっておりました。私は現在新NISA枠をフルに使いながら、三菱UFJアセットマネジメントのeMAXISSlim全世界株式(通称オルカン)とMMF(マネーマーケットファンド)をメインに運用をしている、再雇用で働く60代半ばの男子です。
オルカンやMMF以外にも、同じ三菱UFJアセットマネジメントの米国株式(通称S&P500)また、余裕資産のそれぞれ5%を目安に、金および銀のETF、暗号資産のビットコインとイーサリアムも保有しています。これらを保有している理由については、後ほどお話します。なお、資産運用で言う「ポートフォリオ」とは、投資家が保有する金融商品の組み合わせや、その比率のことです。
私の資産運用の目的
私が資産を運用する目的は、老後に備えるためと、もう一つはインフレに備えるためです。「老後に備える」といっても現在私は既に60代半ばですので、その点では年齢不相応に?リスクをとっていることになるかもしれません。投資界隈で発信されている方々の中には、「60を過ぎて投資なんて、万が一暴落が来たら老後の資産を減らすことになって目も当てられないから止めたほうがいい」とアドバイスを下さる方も多いです。それでも資産運用を続けているのは、円安の進行に伴うインフレを強く心配しているからです。
以前のブログでも触れたことがありますが、私は現在参議院議員をされている藤巻健史さんの言説に強く共感しています。藤巻さんの説によると将来的に円はかなり安くなり、伴ってインフレも大幅に進む(ハイパーインフレが起こる)とのことなので、私は少なくとも今のところ、日本株には手を出していません。
「インフレに備える」って?
「インフレに備える」ってどういうこと?と思われる方もおいでかもしれません。例えば銀行に100万円を預けているとします。今の利率だと1年後に10~20円程度の利息が付きますが、通帳の数字はまあ、ほとんど変わりません。ですが、仮に毎年2%の割合でインフレが進んだ場合、通帳の数字は変わらなくても、1年後に実際に買えるものは98万円分になってしまいます。翌年も同じ割合でインフレが進むと、2年後に買えるものは98万×0.98で96万400円分、3年後には94万1,192円分、10年後には81万7,073になってします。インフレは、「物の値段が上がって、お金の価値が下がること」だからです。
現在のようにインフレが進む中では、銀行や郵便局に100万円を預けて10円や20円程度の利息をもらっても、資産の価値を守ることができません。一方で、オルカンやS&P500などのインデックスファンド(株価指数や債券指数などの指標(インデックス)に連動した運用を目指す投資信託)などに投資をした場合、平均で年3~7%資産を増やすことが期待できます。
仮に年5%で順調に運用できたとすると、1年後には100万円が105万円に、2年後には110万2,500円に、10年後には162万8,894に増えている可能性があります。後ほど述べますが、投資の世界に絶対は無いので、この数字より多くなっている可能性がある反面、大きく数字を減らしている可能性もあります。けれども、預貯金のまま放置しておくのと比べると、単純に比較して10年後には2倍近い差が出てしまう可能性があります。私はインフレの進行がより激しく進むことを危惧しているので、資産運用を行っています。
なお私は、アマゾンやAppleといった個別株には投資をしていません。個別株の価格の変動に一喜一憂するのがメンタルに悪いと思っているのと、個別株の業績等について調べる時間がもったいない、あるいはめんどくさいと考えているので、全世界の大型株・中型株約2900銘柄に分散して投資でき、世界各国市場の時価総額約85%をカバーするオルカンや、米国の上位500社に分散して投資できるS&P500などに投資しています。
もう一つ怖いのが「円安」の進行
資産の価値を守る上でもう一つ怖いのが、過度な「円安の進行」です。2年前の1月に確か115円程度だった為替レートは、この二年間で大幅に円安に振れて、一時は160円を超えるまでになりました。現在は140円台で推移していますが、仮にアメリカで1個1ドルで買えるマックがあったとすると、2年前は115円程度で買えたマックが、今年は140円から160円出さないと買えなくなった、ということになります。その分輸入材のコストが上昇し、生活の様々な場面に物価高などの形で影響が出ている訳です。
円安が進行した理由は色々言われていますが、私は黒田日銀の政策のために今後大幅に円安が進むと考えています。銀行や郵便局に「100万円預けている」と思っていても、大幅な円安に伴うインフレで牛丼一杯が1万円になったら大変なことになります。万一そうした事態になることを恐れている、というのが私が資産運用をしている2つ目の理由です。
オルカン以外の資産をポートフォリオに入れている理由
はじめに私のポートフォリオについてお話ししましたが、まずMMF(マネーマーケットファンド)については、オルカンやS&P500など、米国を中心とした株式が大きく値を下げた場合にも、資産の価値を守ることを目的にしています。外貨建てのMMFは、格付けの高い(=信頼性の高い)外貨建ての公社債等に投資する投資信託で、外貨預金に比べて為替手数料が低く、利回りは高くなるケースが多いです。元本が保証されている訳ではありませんが、それに近い商品と言われています。
一定の割合で金や銀のETF、およびビットコインなどの暗号資産(かつては「仮想通貨」と呼ばれていました)を保有しているのも同様の理由からです。盗難や火災などのリスクがあるため、私は金や銀の現物は保有していません。また残念なことに、MMFは新NISAの対象にはなっていませんが、オルカンなどのいわゆる「リスク資産」の値動きに一喜一憂しないための「心の安全弁」としての意味合いも大きいと思っています。